大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和22(ク)8 決定

主 文

本件抗告を却下する。

抗告費用は抗告人の負担とする。

理 由

職権を以て本件抗告の適否を審査するに抗告人は旭川地方裁判所昭和二十二年(

モ)第二六号仮処分執行取消申立事件について同裁判所が同年四月二十六日なした

申立却下の決定に対し札幌高等裁判所に即時抗告をしたところ、札幌高等裁判所は

同年八月三十日右抗告を理由なしとして棄却する旨の決定をした本件はこの決定に

対する再抗告である。ところで裁判所法第七条第二号によれば最高裁判所は訴訟法

において特に定める抗告について裁判権を有する旨を規定している。そしてこの規

定を下級裁判所の裁判権を定めている裁判所法第十六条第二号及び第二十四条第三

号の規定と対照してみると、下級裁判所の決定及び命令に対し最高裁判所に抗告す

ることが許されるのは訴訟法において特に最高裁判所に抗告し得ることを定めた場

合に限るのであつて、すなわち現在においては日本国憲法の施行に伴う民事訴訟法

の応急的措置に関する法律第七条及び日本国憲法の施行に伴う刑事訴訟法の応急的

措置に関する法律第十八条の場合に限る趣旨であり一般民事訴訟法又は刑事訴訟法

により抗告のできる場合を含まないと解すべきである。但し右の解釈の結果として

最高裁判所に抗告することを許されない一般の決定又は命令に対しても、その決定

又は命令においてなされた憲法上の判断の不当なることを理由とする限り前記応急

措置法の規定により最高裁判所に特に抗告のできることはいうまでもないことであ

るが本件は別に憲法上の判断の不当を理由とするものではないから当裁判所に抗告

することのできないものである(昭和二十二年(ク)第五号同年十二月十日当裁判

所決定参照)。すなはち本件抗告を不適法として却下すべきものとし、抗告費用は

抗告人をして負担せしめ、主文の如く決定する。右は裁判官全員一致の意見による

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ものである。

昭和二十三年一月十七日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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